NPO法人 浦戸アイランド倶楽部

離島である浦戸諸島内にある耕作放棄地を再整備し、訪問者と地元の人たちが農業体験を通じて交流できる環境づくりをします。

NPO法人 浦戸アイランド倶楽部とは

趣旨

日本三景松島に浮かぶ島々の中に4島からなる「人の住む島」浦戸諸島。その一つ「寒風沢」(サブサワ)では、古くから島民は半農半漁で自給自足に近い生活を送ってきました。この島の固有な環境は、多くの研究者が頻繁に生物調査に訪れるほど生態系が保全されてきました。本来、「人の暮らし」や農漁業のように自然環境を破壊して行うそれらは、もともと島の伝統的な自然観では対立軸にありません。島の農漁業は人為的なコントロールを最小に抑え「生物多様性」を背景に構築された自然環境から「生きる糧」を得る。そうした継承が震災前までなされてきたことこそ伝統的な島民の生活様式とそれを支える農漁業が、古くから、自然環境と「共生」してきた証であろうと考えています。
私たち「NPO法人 浦戸アイランド倶楽部」は、生物多様性による自然環境の再生。島固有の自然環境と「共生」した伝統的な農漁業の再生。島の「食」を通し、地域の人々と地域外の人々と共に享受するネットワークの構築。そして次代に繋ぐ担い手の育成と子供たちへの食育。この4つの柱で、津波で消失した島の復元と持続可能性を目的に活動してまいります。今後、この島で繰り広げられる、様々な体験プログラムやツーリズムを通して「自然と向き合う生活」の必要性と「自然との共生」の重要性を再確認することになるでしょう。この小さな島から現代社会へ発信する「共生」のメッセージは小さくないと考えています。そして、ヒト・モノ・カネから見放された離島の新たなる存在意義と次代における必要性を再認識することになるでしょう。現代の若者にみる多様化した価値観を背景に自然と共生した生き方の選択は、再生した農漁業を基盤に「自立」し、未来に向けて島の「持続可能性」を実現することでしょう。
まず、我々は、浦戸諸島「寒風沢」(サブサワ)を震災から復元し、国の復興事業で再生される広大な農地を利用し、島の新たな産業に成長させるため、担い手の育成から取り組んでおります。

設立に至るまでの経過

浦戸アイランド倶楽部は塩竈市の「まちづくり」を応援する任意の団体として「浦戸諸島のすばらしい自然環境や資源を起爆材として全国にPRできる塩竈のブランド作り」を目的に、2007年に発足しました。
2008年には地元テレビ局とタイアップし「KHB・浦戸アイランド倶楽部」として事業をスタートさせました。浦戸の寒風沢島で倶楽部会員が自ら作った米での「酒づくり」という内容で注目され、その取り組みが1時間のドキュメント番組として放映されました。
その翌年の2009年に契約が満了し、「浦戸アイランド倶楽部」は独り立ちすることになりました。その後も浦戸寒風沢島で出来た米での酒造りは経続し、その希少性から塩竈ブランドのお酒として塩竈内外に認知されているところです。
本年、「浦戸アイランド倶楽部」はNPOとして法人格を取得し、浦戸の産業振興と往来人口の増加や雇用促進など更なる公益性の増進を目的にスタートを切ことになりました。

役員名簿

理事長 大津 晃一
副理事長 橋浦  宏
山本 真司
大津 晃一
青沼 幸也
遠藤 博幸
鈴木 美範