NPO法人 浦戸アイランド倶楽部

離島である浦戸諸島内にある耕作放棄地を再整備し、訪問者と地元の人たちが農業体験を通じて交流できる環境づくりをします。

復興事業

被災した田んぼの除塩作業

2011/3/11(金)東日本大震災でおきた津波の影響で堤防が破壊され、田んぼは湖の様になりました。
仮堤防が完成し、田んぼの除塩作業が今年4月から始まりました。


寒風沢では、農業用水が無いため溜池を作り 《 水を張っては流し 》 という作業を5回繰り返した結果塩分濃度が予想より高かったとの事で、引き渡しの日にちが延びるという事もありましたが5月21日引き渡しとなりました。


5月21日からは、現地スタッフが、田んぼ内に生えていた葦(ヨシ)の茎・根の回収をしました。
ぬかるむ田んぼの中、浮いている葦の撤去をして、次の日に行くと・・・
撤去したはずの田んぼ内に、また葦が浮いているという状況の繰り返しの中
もくもくと作業を続ける事5日間、出た葦の量は軽トラック4台分でした。


5月28日(月)稲苗を2t車に積んだまま、カーフェリーにて寒風沢へ
田植えの様子については、次回ご紹介いたします。


井戸掘削工事

寒風沢は農業用水がありません。
天然水のみを使用して、稲を育てていましたが・・・震災の影響で、田畑は海水に浸かり、除塩作業をしなければ塩が抜けないのでは?との疑問が・・・除塩作業をしたくても島には農業用水として使用できる水がありません。

どうしたら良いのか悩みましたが・・・農業用水と緊急時の生活用水確保のため赤い羽根「災害ボランティア・NPO活動サポート募金」助成金の申請をしてみる事に結果、申請が通り 井戸を掘る為の、めどが立ちました。

http://www.akaihane.or.jp/er/pdf/5/20120127_l.pdf

寒風沢で井戸を掘るためには、許可を取らなくてはなりません。
申請書に必要事項を、すべて記入し必要な書類をすべて添付し提出提出してから許可が下りるまで、待つしかありません。
必ず許可が下りる訳ではないので、心配しておりましたが・・・やっと許可書が届き、いよいよ工事開始

旭ボーリング(株)さんと打合せをして掘削をする為の機械など(計3台)を、台船で運ぶため日程調整。

台船で運ぶ日程調整は、陸地と違い予定日に運べるか分かりません。
雨が降ったら、風が強かったら、潮位が低かったらと心配はつのります。
前日まで天気予報は雨・・・延期になるのでは?ハラハラしていましたが当日は、お天気に恵まれました。

島の環境上、塩分の高い水が出る恐れがあり心配しておりましたが・・・真水でした。
1日24時間、機械でON/OFFを繰り返し汲み上げ2t弱の水量が確保できた為農業用水・緊急時の生活用水として使用できます。
寄付をしてくださった方々、ご協力いただきました方々に心より感謝申し上げます。
ありがとうございました。

※井戸は水位が低いため、電気を利用して水をくみ上げなくてはなりません。
電気供給の申請をしているのですが・・・離島のため大幅に遅れております。